自分で買ったわけではないが、なぜか子供の頃プレイした記憶のある本作。ネットでレトロゲームを漁っていた時に、「こんなゲームあったなあ」と懐かしくなってついつい買っちゃいました。「モンスターファームバトルカードGB」の紹介&レビュー記事です。
概要

このゲームの特徴 |
モンスターファームシリーズの派生作品 「モンスターファームバトルカード」のゲーム 周回プレイのやりこみ要素 |
- 発売日:1999年12月24日発売
- ジャンル:カードゲーム
- クリア時間目安:10~15時間
CDを読み込んでモンスターを生み出す、オリジナリティ溢れるシステムで人気となった「モンスターファーム」。本作はトレーディングカードゲーム化された「モンスターファームバトルカード」を、ゲームボーイ用ソフトとしてテクモ(現コーエーテクモゲームス)が発売したもの。
初回限定版には「ヒノトリ」とその技カードが同梱されていた。
世界観・ストーリー
これもまたモンスターファームの時代……。
モンスターバトルが世の中に定着してきた頃……
大人と違い身体が小さく、モンスターを扱うことができない子どもたちの間で、ある遊びが大ブレイクした……
それは安全でなおかつモンスターへの知識も高まるため、たくさんの子どもたちがプレイし、その子どもたちの中からたくさんの優秀なブリーダーたちが育っていったという……
その遊びは……
バトルカードと呼ばれた……

モンスターカードは石版から生み出されるという設定。

島の中央にこのゲーム唯一の町があり、周囲には遺跡(ダンジョン)が点在する。

ダンジョンはランダム生成で、NPCの他、遺跡の宝箱を守っているガーディアンがいる。バトルはすべてカードで行われ、勝ったらカードを数枚獲得できる。奥にはその遺跡のボスが待ち構えており、勝つと石版が手に入る。ダンジョン内では、STARTボタンで簡易マップが表示される。

ゲーム開始時、SFC版ドラクエ3にあるような性格診断があり、その結果で初めにもらえるデッキが変わる。後々他のカードも手に入るので、特にこだわらずに始めてしまおう。
ゲームシステム

カードゲームだが、バトルはコマンドRPGに近いプレイ感。モンスターカード3枚と50枚の技カードがデッキとなり、お互いに技カードを使って相手のモンスターにダメージを与え、先にモンスター3体を倒した方が勝利となる。
ターンの流れとしては、初めはドローステップで、手札が5枚になるようにデッキからカードを引く。

次に攻撃ステップに移る。ガッツを消費して技カードを使用できる。技カードはイラストに描かれているモンスターしか基本的に使うことができない。カードの左下に表示されている数字が必要ガッツ。技カードを使用して相手モンスターにダメージを与え、ライフが0になるとそのモンスターはKOとなる。
各モンスターは1ターンに1回しか技カードを使用できない。また、ブリーダーが使えるブリーダーカードというものもあるが、これも1ターンに1度しか使うことが出来ない。
技カードにはちから、かしこさ、特殊、回避、防御の種類がある。ちから、かしこさの技カードは相手モンスターにダメージを与えるカード。特殊は回復など、特別な効果のカード。回避、防御は相手プレイヤーの技カードに対して使用でき、敵の攻撃を無効にしたり、ダメージを減らす・反射することができるが、相手プレイヤーの技カードの種類(ちから・かしこさ)に依存することも多い。
最後にガッツステップで、手札を任意枚数捨てることで、ガッツをためることができる。後攻1ターン目のみためられるガッツは2まで。
この一連の流れが1ターンで、どちらかのモンスターがすべてKOになるか、デッキがなくなる(無くなったほうが負け)までプレイが続く。
モンスターの種類

ガッツ0でダメージは1だが、複数同時に使用するとダメージが跳ね上がる「みぎつめ」「ひだりつめ」「ツノ」や、低いガッツで相手モンスターの技を回避するカードが特徴的。

高威力のかしこさ技が特徴的なモンスターで、ぼうぎょカードでかしこさ技の反射をすることもできる。消費ガッツは多いが回避技もある。

高HPで高ガッツ高ダメージの技、全体攻撃の技が多いパワー系モンスター。ダメージを減らす技カードに加え、味方をかばう技カードもある。かしこさ攻撃に対抗する手段はない。

モンスターファームの看板。相手のガッツを減らすテクニカルな技カードが多い。低ガッツで攻撃を回避できる技カードもあり、相手にすると厄介。

低ガッツ低ダメージの技カードが多い他、ガッツを減らす、味方を回復するなど、特殊効果をもった技カードも多い。ガッツ0で相手モンスターの攻撃を回避できる「ステップ」が使いやすい。

高HPかつ、中~高威力の技カードで攻撃性能が高く、ぼうぎょ・かいひの技カードも持ち合わせた使いやすいモンスター。

高HPかつ、中~高威力の技カードがあり、かいひされない、ダメージ分ライフを回復する等、攻撃に追加効果が多い。一方で防御面だと「カウンター」しかないので、HPが高い割にはKOされやすい。

低めのガッツでダメージの高い技カードが多いが、そのかわり自分もダメージを受ける。使いやすい「フットワーク」等を駆使してのHP管理が求められる。

モンスターファームの看板。ダメージが低い技カードが多い分、低ガッツで使用できるぼうぎょ・かいひの技カードなど防御系のカードが多く、相手にすると厄介。

HPは低いが、低ガッツで高威力の技が揃っており、ぼうぎょ・かいひの技カードもある充実っぷり。唯一KO状態から復帰もできる。かなり強力だが、その分入手自体が非常に大変。
本体および技カードは、「ヒノトリの羽」をNPCとの交換に出した上で、特定のパスワードを入力することで入手できる。「ヒノトリの羽」は、遺跡の前にランダムで出現する「ホリィ」が確率で落とすが、カード1枚つき羽が1枚必要なため、デッキで使用するためにはかなりのやりこみが必要になる。

この他、レア石版から入手できる派生種のモンスターがいる。派生種は色違いモンスターで、例えばラベンダーキールはピクシーの見た目で紫色をしており、攻撃技はピクシーのもの、守備技はナーガのものが使用できる。

全てのカードを集めるには周回プレイ(クリア後データを引き継いで最初から)が必須になる。カードは基本的にモンスターカードは石版から、技カードはバトルで勝利、または闘技場でアイテムと交換して獲得できる。
感想
- 世界観:★★☆☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- グラフィック:★★★☆☆
- BGM:★★★☆☆
- ゲームシステム:★★★☆☆
- やりこみ:★★★★★
- 難易度:★★☆☆☆
とんぬらはゴーレム、ピクシー、ナーガのパワフルチームでスタートでした。ゴーレムの高威力技で敵を1匹ずつ倒していく脳筋スタイルで最後までクリア。カードゲームとはw
世界観に関しては、モンスターファーム本編の世界と同一らしく、子供はカード遊びでモンスターの知識を得るという設定。一方で、石版からカードを生み出す、遺跡でカードバトルする等、無理やり感がある設定も多いです^^; ストーリーもだいぶ薄いので、アイテム集めなどのRPG要素があるカードゲームと思ってプレイする方が良さそうです。
メインとなるカードバトルは、技カードを使う際に守備カードを使われるかどうかの駆け引きや、どのモンスターを先に倒すか、ガッツにする(捨てる)カードの選択など、非常にシンプルながらも戦略性もありプレイしていて楽しいです。
とんぬらは最初に手に入るデッキでクリアしちゃいましたが、ゲームを進めると他のモンスターも使用できるので、どのモンスターを組み合わせてデッキをつくるかの楽しみも。ただ途中でモンスター入れ替えるには技カードを集めるのが少々大変。
カードバトルはテンポが良く、1バトルあたりの時間もそれほどかからないのですが、ダンジョン内ではいかんせん敵との遭遇率が高く、毎回カードバトルをすることになるので、結果テンポが悪いゲームにはなってしまっています。1ダンジョンクリアするのに数十回カードバトルするのは普通。その上、ダンジョン攻略がメインでストーリーが進むため、テンポの悪さに拍車をかけています。これがこのゲーム最大の問題点。
ただ、問題点さえ許容できれば、カードバトルそのものは面白く、カードを集めるのも楽しいので、カードゲーム好きとしては十分に楽しめるゲームでした。
こんな人におすすめ
本作は
- モンスターファームが好きな方
- カードゲームが好きな方
にオススメです!
プレイ環境
管理人のプレイ環境:レトロフリーク
管理人はネットで280円で購入し、レトロフリークを使用してプレイしました。リメイクや移植版は存在しないので、遊ぶのであればオリジナルのみとなります。
【レトロフリークでプレイする場合の注意点】
レトロフリークには「クイックセーブ」機能がありますが、これは3DSのバーチャルコンソールなどと同じく、セーブデータを含む今現在の状態を保存する機能です。「クイックセーブ」データをロードすると、ゲーム内のセーブデータの状況に関わらず、「クイックセーブ」したときのセーブデータの状態をロードすることになるため、ゲーム内のセーブデータが巻き戻ってしまいます。使用する際はご注意ください。
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